演奏会のお手伝い お礼はいくら?
演奏会や発表会などを行う時、自分一人で運営を行うのはほぼ不可能。
スムーズな運営には、家族やお友達や仕事仲間のお手伝いが欠かせません。
演奏会へ向けて演奏者はものすごい努力をしなくてはなりませんが、それ故に演奏者は時に「自分が一番偉い」と勘違いしてしまうことがあります。
演奏会を運営していく時には、お手伝い下さる方と対等な関係を築くことはとても大切です。
泥臭い話となりますが、演奏会運営で一番トラブルとなるのは、お手伝いに対してのお礼です。
いくら仲が良いと言えど、お手伝い下さる方の時間と労力を頂くので、その労働力(使用価値)にたいしてきちんと謝礼(交換価値)をお支払いすることは大切。
「金の切れ目が縁の切れ目」と言いますが、今後もお手伝いして頂く必要が出てきた時に、前回変にケチったがために協力を得られなくなったら大変です。
それでは、一体どのくらいお支払いしたら良いのか見ていきましょう。
演奏会手伝いの謝礼相場
演奏会のお手伝いに対してのお礼の相場は5,000~10,000円です。
事前の打ち合わせを含め、半日~1日の拘束時間があります。演奏会のお手伝いは一般にプロフェッショナルだけが出来るものではないので、特殊なスキルは必要とされません。
その様な仕事の相場は、各都道府県ごとの最低賃金を参考にされると良いです。
各都道府県の最低賃金の相場を目安に見ると、1時間あたり800~1,000円の相場が妥当です。
司会の原稿の作成などの事前準備が必要な仕事を依頼する場合は、事前準備に要する時間も計算に入れておきましょう。
例えば時給850円で受付と司会を一人に頼むなら、事前の打ち合わせと原稿作成で2時間(1,700円)+当日の仕事5時間(4,250円)=5,950円となります。
さらに、実際は頼んでおいた業務(例の場合は受付と司会)以外の実務も発生するのが通常です。
荷物を運んでいただいたり、時にはクレーム処理をしていただいたり。
なので、少し上乗せしてお支払いする位がちょうど良いでしょう。
こうして見ていくと、お礼が5,000円の場合は、「十分」「妥当」「少ない」と思う方に分かれてしまいます。
10,000円なら「十分」に落ち着くでしょう。
演奏会を開催することは、お金もたくさんかかります。
しかし、そう簡単にはできない大切な演奏会ですので、回数を重ねていくためにも、なにより人を大切にすべきです。
先行投資の意味も兼ね、しっかりとお金を使っておくと良いです。
ピアノスペースでは、お手伝い下さる方へのお礼は10,000円が妥当と結論付けます。
これだけはNG!な、お礼のやり方
そんな気持ちから、演奏会のチケットをお礼の一部としてしまう方も意外と多くいらっしゃいます。
演奏会のチケット代をお礼としてカウントすることはしてはなりません。
スタッフは100%演奏を楽しめるわけでもなく、また、演奏中に何かトラブルが発生した時も対応しなくてはなりません。
例え客席で演奏を聞いていたとしても、チケットを買ったお客様と同じ条件で演奏を聞いているのではなく、「業務の一環として座っている」と思ってください。
演奏会チケットで得られるサービスを提供できないのなら、チケット代はお礼に上乗せすることは出来ません。
お気をつけください。