「ハノン」の教科書
効率よく楽しくピアノが上手くなる、ハノンの活用方法を解説!
♪この記事はこんな人にオススメです♪
- 指が思うように動かない人
- ハノンが嫌いな人
- 綺麗な音を出したい人
- 独学で頑張っている人
- ピアノテクニック全般を見直したい人
- レッスンで生徒にハノンを教えている先生
【練習にオススメの楽譜】
音楽之友社:標準版ピアノ楽譜 “Le Pianiste Virtuose ハノン・ピアノ教本”解説付New Edition
ハノン第12番の解説
おすすめ度 ★★☆☆☆
難易度レベル ★★☆☆☆
ハノン効果 3・4・5の指の独立
第12番の練習曲は、これまでの練習曲と少し異なる音の並び方をしています。
練習曲前半では右手は4の指・左手は2の指を使わず、後半では逆に右手は2の指・左手は4の指を使いません。
ここで注意していただきたいのは、ピアノを演奏する時に、鍵盤を弾かない指を力まず良いポジションに保つことが重要ということ。
特に4の指は3の指にも5の指にも連動しているので、3や5の指を弾く時少しでも力みすぎていると、3や5の指と一緒にブンブン振り回してしまいがちです。
この12番の練習曲では、鍵盤をひかない2と4の指にもしっかりと意識を向けることが大切となります。
また、1−5・5−1の大きな跳躍時、どうしても両方の指を腕から鍵盤の底へ押し付けがちです。
腕からの重さと腕の動きの勢いに任せて鍵盤を叩く癖がつくと、タッチ=音色のコントロールができなくなります。
このような奏法は筋肉を繊細に使った指のコントロールを全く必要としないので、指自体は力が抜けて非常に楽になります。
多くの方がこの状態を「脱力」と呼びますが、それは誤りです。
もちろんピアノ演奏には「脱力」が欠かせませんが、ただ力を抜いて鍵盤に指をぶつける奏法となってはいけません。
「脱力」を言い換えれば「必要最低限の筋力のみ使い、無駄な動きを削り落とすこと」です。
ただし、「指先の繊細なタッチ」という必要な動きまで削り落としてしまっては本末転倒です。
どの動きが必要で、どの動きが無駄なのか、よく観察して見つけていきましょう。
腕は肩甲骨・鎖骨からバランスをとり、手首は柔軟に保ち、指はしっかりと鍵盤をつかみましょう。
1の指・5の指それぞれ「つかむ」動作を意識し、独立した指の動きを意識してください。
ゆっくりした動作で練習し、動きの感覚とコツをつかみましょう。
ハノン第12番の練習方法

模範演奏
第12番を練習する際も、ハノン先生が記した様々なパターンのリズム練習やアーティキュレーションのサンプルが記してある「第1部の練習法」を活用しましょう。
3〜7、8〜10、13番のリズム練習パターンが有効です。
13番はより鋭いリズム(付点を複付点にする等)で練習しましょう。
常に片手だけで練習することを守りましょう。
1の指は指の付け根から自発的に動かし、腕から押し付けないように気をつけましょう。
また、過度な回数繰り返さないように、毎日少しずつ練習しましょう。
身体の微妙な感覚までセンサーを研ぎ澄まし、無理のない練習を心がけてください。
このレッスンのまとめ
- 鍵盤を弾かない指にも気を配る
- 「脱力」の本当の意味は「必要最低限の筋力のみ使い、無駄な動きを削り落とすこと」
- 腕は肩甲骨・鎖骨からバランスをとり、手首は柔軟に保ち、指はしっかりと鍵盤をつかむ
ピアニスト直伝!ハノンの練習方法
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