【天使の合唱】「ブルグミュラー」の教科書|動画付きピアノレッスン
<レッスンの構成>
・この曲を学んで得られる効果
・演奏動画
・曲についての解説と演奏の手引き
・この曲で習得したい課題と練習法
この曲を学んで得られる効果
①音楽の「ゆらぎ」と音符の長さについて学ぶ
②長いフレーズを弾くテクニックをつける
③6/8拍子の取り方を学ぶ
「バルカロール(舟歌)」を弾く上で必要なのは
1:音の長さの自然な伸び縮み
2:長いフレーズを弾くテクニック
3:6/8拍子の取り方
の3つのテクニックです。
楽譜の表記はある意味デジタル的です。
芸術とは何かを考える時、言葉や数字では説明することのできない感性で感じ取る要素がとても多いことに気づきます。
文章を読む時、人と話をする時、文字通りの意味だけで意味を理解することはほとんどないのと同じで、音楽も楽譜の表記そのもののみで理解することは出来ません。
言葉にも音楽にも科学的な研究や実験にも、「ゆらぎ」という概念が存在します。
「ゆらぎ」とは、数字や理論と現実の間に存在する「わずかな誤差」とでも言えば良いのでしょうか、例えば、パソコンなどで楽譜通り正確に再生しても、何故か美しい音楽は聞こえてこないところに、音楽に「ゆらぎ」が欠かせない事が言えるでしょう。
このブルグミュラーの「舟歌」には、そうした「ゆらぎ」がたくさん出てきます。
それでは、詳しい解説の前に、演奏動画を視聴してみましょう。
演奏動画
曲についての解説と演奏の手引き
「バルカロール」や「舟歌」と題された曲はたくさんあります。
有名なものでいえば、メンデルスゾーンやショパンやフォーレの作品があげられるでしょう。
規則的な波の揺らぎのようや、低音部の周期性ある伴奏が特徴的なスタイルの作品が多いです。
長いフレーズも、6/8拍子をほのかに感じさせるニュアンスを常に持って演奏しましょう。
この曲で習得したい課題と練習法
音符の長さは相対的なもの。
四分音符や八分音符とは、音符の絶対的な長さを表すのではなく、相関関係の中にあります。
また、2.2分音符、3.3分音符など作ってしまったら、楽譜はややこしくなり見づらく、さらに、余白のない指示に創造の自由度は奪われてしまいます。
なので、音符には先ほどの「ゆらぎ」のように、長めの八分音符、短めの四分音符と言った、言わば曖昧な考えが大切なのです。
古来より、音楽家はいかに音楽を譜面に記すか知恵を絞って実験と改良を重ねてきました。
そして、そうしたデジタル処理できない「曖昧さ」をごく自然に記せるように、楽譜はかなり完成されたものとなってきました。
演奏者は伝統を学び、楽譜から行間を読むことが仕事です。
楽譜の表面だけを演奏しても、満足する演奏にはならないのは、こうした隠し味があちこちに詰まっているからです。
この「バルカロール(舟歌)」で、そうした「ゆらぎ」をたくさん探していきましょう。
例えば、23,24,27小節それぞれ冒頭の八分音符「ド」の音の長さは、全て同じでしょうか?
動画の演奏を良く聴いて観察してみてください。
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