【アラベスク】「ブルグミュラー」の教科書|動画付きピアノレッスン
<レッスンの構成>
・この曲を学んで得られる効果
・演奏動画
・曲についての解説と演奏の手引き
・この曲で習得したい課題と練習法
・動画レッスン無料体験のご案内
この曲を学んで得られる効果
①音楽の本質的な美しさ(音の曲線美)を知れる!
②拍子感を学ぶ!
③本物のリズムに触れられる!
「アラベスク」を弾く上で必要なのは
1:音の「曲線美」を表現できる
2:拍子感を生み出す
3:拍子に乗ったリズム表現
の3つの芸術的なテクニックです。
「アラベスク」というタイトルのついた曲をたくさんの作曲家が作っています。
有名なものでは、ドビュッシーの「2つのアラベスク」、シューマンの「アラベスク」Op.18、三善晃の「波のアラベスク」、そしてこのブルグミュラーの「アラベスク」があげられます。
「アラベスク」とは「アラビア風の唐草模様」という意味があります。
「唐草模様」と聞いてパッと思い出せない方は、日本の風呂敷(TVや絵本などで、泥棒が被っている例の緑色の布に禍々しい白い曲線の連なる模様が描かれているもの)を思い出してください。
規則性ある幾何学的な曲線が特徴的な模様ですが、「アラベスク」というタイトルのついた曲の楽譜をみると、音符がくねくねと連なっている印象を受けます。
この唐草模様的な音の流れが音楽を面白くしますが、そこには音楽・芸術の本質的な美しさがこめられていると私は思っております。
というのも、自然界へ目を移すと、「直線的なもの」よりも「曲線的なもの」の方が圧倒的に多いからです。
小さな花びら、木々の枝や幹、私たちの身体の線、スケールの大きい話をすれば、私たちの住む地球の水平線ですら曲線ですね。
「曲線」というものの持つ「美しさ」に私たちは度々魅了されます。
もちろん「直線的なもの」にも「美しさ」はありますが、「直線的なもの」が生み出されるのには「大きなエネルギー」が加わった印象を本能的に感じ取り、「直線的なもの」へ対して「畏怖」「力強さ」「人工的」という、どこか落ち着かない雰囲気を感じ取ってしまうと個人的には思っております。
対して「曲線的なもの」には、「自然さ」「温かさ」「優しさ」という、本能的に心地よい雰囲気を感じると思います。
そのような「曲線美」への想いはきっとブルグミュラー先生も同じで、「音楽における曲線美の面白さや美しさを自然に感じてもらいたい」というメッセージで、この「アラベスク」をこの「25の練習曲」の冒頭へ持ってきたと思います。
ピアノ演奏の指導現場や書籍などで「音の粒を揃えて弾きなさい」という言葉によく出会います。
しかし、その言葉の本来的な意図は「自然な曲線美を伴うように弾きなさい」ということであり、「工業製品的に全く同じ質の音を出しなさい」という意味ではないと思います。
音楽では基本的に「隣の音と同じ音(音質)はない」ことが99%以上です。
どんなに同じ音程・発音・強弱の音でも、先ほど例にあげた「水平線」のような極わずかな曲線美的変化が絶えずあります。
ブルグミュラー先生もきっと「隣の音と同じ音(音質)はない」と知ってほしかったのでしょう、左手の伴奏の和音を同じ音形で並べ続けています。
冒頭、「ラドミ」という和音が左手で4回鳴らされますが、全て同じ音質で弾いてしまっては、この曲の魅力を失ってしまいます。
特に二拍子という拍子感を損なってしまっては、この曲の命を失うことになります。
そうならないためにも、1小節内の2つの「ラドミ」に変化をつけなくてはなりません。
実はここにも繊細な「曲線美」があるのです。
そして、その曲線美を伴った拍子感があるからこそ、生き生きとした本物のリズムが生まれてきます。
それでは、練習方法に入る前に演奏を聴いてみましょう。
演奏動画
曲についての解説と演奏の手引き
先ほど「アラベスク」という意味についてお話ししましたが、この曲ではいかに魅力的な音楽の「曲線美」を作り続けられるかが演奏の鍵となります。
いくつもの「アラベスク(曲線的な音のつながり)」が現れますが、それらをどのようなニュアンスで紡いでいくか、色々な表現を試しながらじっくりと見つけて行きましょう。
冒頭右手の「ラシドシラ」一つとっても無限通りの表現方法がありますが、大切なのは、「発音のエネルギー」を感じることです。
歌を歌うとよくわかるのですが、「高い音」ほど発音のエネルギーが高まります。
「ラシドシラ」でいえば、基本的に「ラ」よりも「シ」、「シ」よりも「ド」の方が発音に強いエネルギーが求められます。
なので、「ラシドシラ」には「音程の上下」という「曲線美」の他、「ラ」よりも「シ」、「シ」よりも「ド」と発音のニュアンスも強くなり、また「ド」から「シ」、「シ」から「ラ」へと発音のニュアンスが弱まってくる「ニュアンスの変化」という「曲線美」も生まれてきます。(※もちろんこの曲の3小節目の場合、拍子との関係で、最後の「ラ」は若干強くなる)
それを、先ほど動画の前でお伝えした拍子感へ乗せて演奏できれば、実に生き生きとした作品の魅力が生まれてきます。
この曲で習得したい課題と練習法
とにかく「曲線美」へこだわりましょう。
旋律の「曲線美」はもちろん、拍子感の「曲線美」にも徹底してこだわります。
「拍子感」がなければ「リズム感」は生まれてきません。
「リズム感」とは単に「音の長さをきちんと守れる」のではなく、必ず「拍子感」とセットになっているものです。
まずは左手の伴奏の練習から始めましょう。
1拍目と2拍目の音を比べると1拍目の方が若干強いニュアンスを持ちます。
「イチ」「に」|「イチ」「に」(「イチ」は強め、「に」は弱め)と繰り返し練習しましょう。
その「イチ」「に」|「イチ」「に」の周期性が出来上がりましたら、今度は右手だけ「曲線美」のニュアンスに気をつけて練習します。
それから、それらを最初は4小節ほどの短い単位に区切って合わせてみましょう。
左右のニュアンスが並行しないように気をつけてください。
左右それぞれが独立したニュアンスで演奏できたとき、そこには生き生きとしてリズムが生まれることを感じるでしょう!
ブルグミュラーの練習にオススメの楽譜
「25の練習曲」レッスン一覧
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