【アヴェ・マリア】「ブルグミュラー」の教科書|動画付きピアノレッスン
<レッスンの構成>
・この曲を学んで得られる効果
・演奏動画
・曲についての解説と演奏の手引き
・この曲で習得したい課題と練習法
この曲を学んで得られる効果
①ピアノ奏法の基本的なテクニックの理解
②響きを聴く耳を養う
③ペダルの技術向上
「アヴェ・マリア」を弾く上で必要なのは
1:身体の動きを止めない奏法
2:音を前の音の響きに上手く重ねていくセンス
3:繊細なペダリング
の3つの要素です。
身体の動きを止めないことはピアノを弾く上で最も大切なこと。
ピアノを弾く軌道を、次の音が弾きやすいポジションへ常に流し続けることが大切です。
響きも同様、前の音からどの様に繋がってくるか耳でよく聴いて弾きましょう。
また、ペダルは手のテクニックを補うために使用するのではなく、音楽に表情をつけるために使うもの。
この「アヴェ・マリア」では、それらをしっかりと練習できる様になっております。
まずは演奏動画で、身体の動かし方と響きの繋がり方を視聴してみましょう。
演奏動画
曲についての解説と演奏の手引き
「アヴェ・マリア」というタイトルのついた作品。
古来より「アヴェ・マリア」という曲はたくさん作られてきました。
というのも、「アヴェ・マリア」とはキリスト教の聖母マリアへの大切な祈祷であり、音楽としては祈りの賛歌として歌われてきたからです。
私たちが知るシューベルトやグノーやカッチーニの3大アヴェ・マリアは有名ですが、元をたどるとグレゴリオ聖歌をはじめ、聖歌隊が歌う(多くは4声体の)賛美歌です。
ブルグミュラー先生の「アヴェ・マリア」もそういったアヴェ・マリア本来の4声体賛美歌の要素を基本としつつ、曲の後半(17小節以降)からは、よりピアニスティックな響きを追求し、ピアノ音楽の魅力を引き出しております。
3拍子に心地よく乗った優しい響きを耳でよく聴き、どんな風に鍵盤に触ったら良いのか見つけていきましょう。
ペダルは浅いペダルをうっすらと、響きの角を落とすように使っていきましょう。
20小節目以降、片手で旋律と伴奏を引き分ける場面が、左右どちらの手にも出てきます。
音色の差をつけて弾くために、鍵盤へのタッチを変えましょう。
この曲で習得したい課題と練習法
とにかく次の音をふさわしく弾くために必要な身体の準備をする習慣を作りましょう。
ゆっくりの曲想だからと、音を弾いた後鍵盤の上に止まってサボっていてはいけません。
どの様な身体の動きをしたら、ストレスなく自然に演奏できるか見つけてください。
ピアノを演奏するという行為は、単純化すると、「私たちの身体(手)で、ふさわしい鍵盤をふさわしいタイミングでふさわしい速度で打鍵する」ということです。
私たちが考えないといけないのは、「音楽のこと」・「ピアノという楽器のこと」・「私たちの身体のこと」の3つです。
音楽の内容や仕組みなど考えるのは、ゴールを見つけることです。
ピアノという楽器のことと、私たちの身体について知ったり考えたりするのは、手段を知り戦略を立てることです。
フィーリングだけで演奏や練習を完結させようとしても限界はあります。
車の運転に例えれば、どんなに「右に曲がれっ!」と思ってもハンドルを動かさなければ曲がってくれません。
また、ブレーキやアクセルを手で操作し、ハンドルを足で操作しようとしては前が見えずにぶつかってしまいます。
ピアノを弾く時、私たちの身体のどのパーツが何をしているべきかを知るのはとても大切です。
「私たちの身体」と「ピアノという楽器」それぞれの特性をしっかりと理解して、無理なく組み合わせていくことが、ピアノを自由に演奏するための基礎です。
どんなに一生懸命労力と時間をかけてピアノに向かって練習を重ねても、それらの身体とピアノの特性を知らないことでどんどん間違った方向に進んで行ってしまっては本末転倒です。
身体と楽器について知識を仕入れましょう。
以下、オススメの書籍を紹介しておきます。
身体について
ピアニストならだれでも知っておきたい「からだ」のこと
よくわかるピアニストからだ理論~解剖学的アプローチで理想の音を手に入れる~
楽器について
ピアノ・マニュアル 日本版
ピアノ図鑑~歴史、構造、世界の銘器~
ブルグミュラーの練習にオススメの楽譜
ブルクミュラー25の練習曲 全音ピアノライブラリー
「25の練習曲」レッスン一覧