【バラード】「ブルグミュラー」の教科書|動画付きピアノレッスン
<レッスンの構成>
・この曲を学んで得られる効果
・演奏動画
・曲についての解説と演奏の手引き
・この曲で習得したい課題と練習法
この曲を学んで得られる効果
①調性ごとの色彩感覚
②休符の感じ方
③バラードの意味を知る
「バラード」を弾く上で必要なのは
1:調性ごとの色彩感覚
2:休符を感じる能力
3:バラードについての基礎知識
の3つの要素です。
この「バラード」では、中間部を除き一貫してハ短調という調整で音楽が進んでいきます。
ハ短調の代表的な曲といえば、ベートーヴェン作曲交響曲第5番「運命」を思い浮かべます。
ハ短調というと、とても深く重々しい一方、生命力を秘めた響きの曲が多く、実に多彩な音色のある調性です。
この「バラード」の冒頭で、スタッカートのついたハ短調の主和音「ド-♭ミ-ソ」が続いていきますが、ハ短調のキャラクターを尊重し、決してピンピン弾くような弾き方はしないようにしましょう。
また、いたるところに八分休符が出てきます。
休符が頻出してくると、拍子感やテンポ感を失いがちになるので、休符が出てきたらしっかりとカウントを感じるように意識しましょう。
また、休符といっても音符同様に様々な表情があります。
柔らかい休符なのか、唐突な休符なのかなど、休符の持つ音楽の意味・内容をしっかりと見つけていきましょう。
それでは、実際に演奏を聴いてみましょう。
演奏動画
曲についての解説と演奏の手引き
「バラード」というタイトルのついた作品。
初めてバラードというタイトルで音楽を作ったのはかの有名なショパンと言われていますが、「バラード」とはもともと英雄や偉大な人物の物語を表す詩でした。
物語性やドラマ性のある作品で、音楽が進めば進むほど、ストーリーが深まっていく印象を受ける楽曲スタイルが特徴です。
ブルグミュラー先生の作ったこの「バラード」も、短いながらもストーリーの展開があり、聞き応えのある人気の一曲です。
場面ごとの関連性をイメージし、自分なりの「英雄のストーリー」を作ってみてはいかがでしょうか。
中間部ではハ短調からハ長調へ一変し、消え去った過去の栄光のような、どこか幻に包まれた内容を表現します。
ハ短調とハ長調の音色の違いをどのように表現したいでしょうか。
また、中間部は繰り返し前と後で表現の変化をつけられると、ストーリーがより深まります。
もちろん、後半のハ短調も、同じ音符ではありますが、中間部前の表現とは少し違う表情をつけて弾いてみるのも良いです。
色々試してみましょう。
この曲で習得したい課題と練習法
調性ごとの音色の違いに注意しましょう。
絶対的なものではありませんが、ハ長調にはハ長調らしい音色が、ハ短調にはハ短調らしい音色がある程度存在します。
色々な調性の曲を聴いて、それぞれの調性の特徴を見つけていくと良いです。
また、この「バラード」には休符がたくさん出てきますが、休符をしっかりと感じることはとても大切です。
一度、休符を休符の前の音と同じ音で弾いてみて(例えば5〜6小節なら、「ドドミ|ソソド」と弾きます)休符のタイミングを掴む練習をしましょう。
しっかりと休符のタイミングが理解できたら、実際に休符にし、しっかりと休符の味わいを感じて弾きましょう。
また、休符はただ音がお休みなだけではなく、休符にも様々な表情があることをこの曲を通して学びましょう。
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