【別れ】「ブルグミュラー」の教科書|動画付きピアノレッスン
<レッスンの構成>
・この曲を学んで得られる効果
・演奏動画
・曲についての解説と演奏の手引き
・この曲で習得したい課題と練習法
この曲を学んで得られる効果
①三連符の表現力
②拍節から逸脱した表現
③持久力
「別れ」を弾く上で必要なのは
1:三連符ごとの細かいニュアンス
2:拍子感
3:持久力ある安定したテクニック
の3つの要素です。
ブルグミュラー先生は、この曲「別れ」で常に左右どちらかの手は三連符を奏で、音楽に色濃い表情をつけることを求めています。
常に三連符を奏でる曲といえば、ベートーヴェンのソナタ「月光」の第1楽章を思い出します。
▶︎参考演奏動画
「月光」の第1楽章では、常に三連符が曲想の土台となる雰囲気を作っています。
もちろん、この曲「別れ」では、三連符が主役のメロディーとなってますので、より饒舌な表現が求められます。
また、ほとんどのフレーズが4拍子の2拍目から始まっており、通常の拍子からズレることで大きな表情となって響いてきます。
2ページにわたり音楽は休みなく展開されていきますので、安定したテクニックが必要です。
それでは、演奏を聴いてみましょう。
演奏動画
曲についての解説と演奏の手引き
「別れ」というタイトルのついた作品。
運命に逆らえない二人の別れを、女性の目線から描いたかの様なドラマチックな作品です。
ハ長調の中間部は過去の美しい思い出を振り返るかの様な内容を、わずか8小節の一瞬に込めてあるのも、この曲の魅力とはかなさを見事にひき立てています。
序奏とコーダも常に表情豊かで、曲想をより明確にしています。
一つ一つのフレーズにどんなセリフが当てはまるのか考えながら弾いてみましょう。
最後は崩れ落ちる様なフォルテで曲を閉めます。
この曲で習得したい課題と練習法
三連符の細かい表情付けをしっかり練習しましょう。
初めはゆっくりしたテンポで、音色の繊細な移り変わりを練習します。
身体、特に指先の感触をしっかりと記憶し、その感触を落とさない様に少しずつテンポを上げて磨いていきましょう。
様々な指遣いで弾く三連符があるので、それぞれの指の独立を求められます。
一つ一つの指を「自ら動かしている」感覚を忘れずに持ちましょう。
先の音を弾く準備を常に忘れずに、身体の大きな筋肉・関節から手を誘導してあげましょう。
手がどの様なポジションにいたら、該当する鍵盤を望むタッチで弾けるのか、良く観察してみましょう。
時折出てくるスフォルツァンド(sf)の音楽的意味をしっかりと考えて、表現することも大切です。
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